人里でお団子を買っていたあの子。確か……アリスって子だった。

あの子の人形「上海」はふよふよ自分で飛んだり、挨拶したり、しかも言葉まで発していた。

弾幕ごっこでも彼女が人形達を操って戦わせている様が容易に想像できる。

ならば善は急げ。思い切り飛び起きると「アールバイパー」の格納庫へと急ぐ……前に白蓮に一言声をかけておこう。

貴方「この前団子屋であった人形遣いの娘と仲良くなりたい」

白蓮「あら、アリスさんと? ふふっ、あの子もきっと喜ぶわ。魔法の森は結構寂しいところですから。……でもどうしてまた?」

貴方「人形。お人形さんに興味が出た!」

白蓮「お人形さん……。あなたは弾幕ごっこを始めたり、お人形さんが好きだったりと……。随分と女の子らしいものに興味を持つんですね?」

貴方「う……。否定は……できないな」

本心はアリスの「自動で動く」人形に興味があるだけであるが、あまりそれを言いたくはなかった。

白蓮「うーん……。私も行きたかったのですが……。今日は命蓮寺を空けるわけにはいかないので……」

口に人差し指を当てながら「んー」と唸り、宙を見る白蓮。スケジュールを思い返しているのだろうか。

白蓮「ごめんなさいね、しばらくは休みが取れませんわ。ここ最近忙しくなっちゃって……。
アリスさんなら時折人里にやって来るのでその時に声をかければいいと思いますよ?」

むう……。しかしそれを待っているようでは間に合わないだろう。

それならば他の子に同行をお願いしようとしたが……。アリスの家の場所を知っているのかどうか怪しいが……。

星「ちょ、ちょっと探し物があって……」
ナズ「上に同じく。さあご主人、まだ休めなそうだぞ」

結果は全滅。星達は別件で忙しそうだし、一輪は白蓮と同じ業務の為に席を外せず。
ムラサに至っては見つけることすら出来なかった。

一刻の猶予もないのだ。さりとて彼女達の仕事を妨げるわけにもいかない。

「アールバイパー」を用いれば雑魚妖怪程度なら撒くことも出来るだろうし、空から探せばアリス宅も簡単に見つかるに違いない。

何も森に入ることはないんだ。ちょっと上を飛んで、見つけたらお邪魔する。見つからなかったら頃合いを見て帰る。

聖達には悪いが、俺は「アールバイパー」を発進させることにした。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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