度重なるダメ出しとやり直しの末……

貴方「出来たっ……!」

窓を見ると既に白んでおり、夜通し人形作りに励んでいたことが分かる。

アリス「ふわわ……。ようやく出来たのね。まあまだ改良の余地はあるけれど……なかなか可愛らしいじゃないの」

当たり前だ。これだけ苦労して作ったのだ。愛着だって湧いてくる。

アリス「名前をつけてあげないとね」

そうだ、いつまでも「俺の人形」と呼ぶわけにもいかない。さて、どんな名前にしようか……。

貴方「ネメシス」

アリス「天罰……? まあいいわ」

ネメシスと名付けられた人形を持ち出すとそれを床に置く。

アリス「それじゃあその子にカリソメの命を吹き込むわ。ちょっと失礼して……」

俺の頭に手を伸ばすとブチっと髪の毛を数本抜いた。ちょ、一言かけてからにしてくれ……

アリス「貴方の髪の毛を媒体に……ブツブツ……ブツブツ……」

俺の人形の周囲に魔法陣が出現。何やら怪しげな呪文を唱えている辺り、彼女が人間ではなくて魔女であることを再認識させる。

アリス「……ふぅ。この儀式はいつやっても疲れるわね……。儀式が失敗していなければ、これで命が宿った筈よ。もっともすぐには目覚めなくて、少し時間をおくことになるけれど」

一瞬人形の指がカクカク動いていたような気がしたが、目を擦ってもう一度確認する頃には動かぬ人形に戻っていた。

アリス「さて、まだ終わりじゃないわよ。今度はお洋服を作ってあげましょうね。まさか、裸でお外に出すつもりだったわけではないでしょうし」

貴方「あっ……///」

人形とはいえ女の子の裸体。思わず目をそらした。

アリス「いまさら何照れてるのよっ!」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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