(一方、魔理沙に攫われた貴方……)

アールバイパーに乗り、魔理沙の後に続く。

魔理沙「そんなクヨクヨするなって……。お前はこの私に追いついて、そして追い越したんだ。私が天狗以外に追い越されるだなんてこれが初めてなんだぜ?」

ふてくされながらバイパーの操縦桿を握る俺。

魔理沙「なぁ、そんな辛そうな顔ばっかりしていると、掴める幸せも逃げちまうぞ。お前、紅魔館は初めてなんだろ? 紅茶はうまいし、珍しい魔道書も読み放題だ。こんな未知の場所にワクワクしたりはしないのかよ」

貴方「これ以上妖怪の敵は作りたくない……」

その未知の場所に泥棒しに行くのだ。

魔理沙「なんだよ、お前レミリアが怖いのか」

れみりあ??

魔理沙「知らないのか? あの館の主だよ。吸血鬼なんだが、どう見ても小さい子供だ。怖いというかはちんまい。……フム、外来人っぽいのは何となくわかっていたが、まだ幻想郷に慣れていないようだな」

森林地帯を抜け、モヤのかかった湖を過ぎると、真っ赤……というよりかはレンガ色をした洋館が見えてくる。あれが紅魔館なのだろう。

門の入口には赤毛の少女が立ちはだかり、招かれざる侵入者を見張っている……

門番「うつら……うつら……ブルブルっ!」

……少し寝ていたようにも見えたが、こちらの気配に気が付き、警戒態勢を取っている。

魔理沙「なんだよ、珍しく門番が起きている。○○、早速仕事だ。あの門番にちょっかい出して気を逸らさせろ。私はその間に潜入する」

待てと止める俺を無視して魔理沙は門の向こう側へと飛んで行ってしまった。

やれやれ仕方がない。人形をあちらに握られている以上下手な動きは出来ないし……。

俺は二人の間に割って入り、門番の行く手を阻んだ。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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