とっさに利いた機転によりどうにか生き永らえた俺。だが、ネメシスはロープを失い制御がより困難になっている。

いや、もはやその心配はいらない。

貴方「ネメシス……。行くぞっ!」

呼びかけに応えネメシス人形はアールバイパーの真後ろをついていく。

ぐんぐんと高度を、スピードを上げる。ネメシスは置いていかれる事なく後ろにぴったりついてくる。

更に速度を上げる……。ネメシス人形がオレンジ色に光り輝いた。摩擦熱か、闘気によるものか、まるでオレンジ色の玉のようなオーラを纏っているのだ。

システムボイス「You got a new weapon!」

装備した武装を示すディスプレイでの空白の部分、つまりオプションの部分に今まさに「その名前」が刻まれていたのだ。

システムボイス「OPTION!」

そう、アールバイパーは遂に取り戻したのだ。アールバイパーをバイパー(蛇)たらしめる攻撃支援ポッド「オプション」を!

オレンジ色の気を纏うネメシスが敵をただ睨みつけている。

貴方「一気に蹴りをつける! 喰らえ、これが俺のスペルカード! 爆撃『スモールスプレッド』!」

高高度のまま、レミリアの周囲めがけて小型爆弾をポロポロと落とす。今はネメシスも一緒に落としているので単純な火力は2倍である。

白蓮「お人形さんがアールバイパーにピッタリついてきている……。そういうことだったのですね、あの人形はアールバイパーと同じように動いて、本体と全く同じ攻撃を繰り出せるもの」

突然の爆風に驚き一瞬ひるむレミリア。爆弾は容赦なく投下されていく。

白蓮「つまり○○さんはオプションとなりうる媒体が欲しくてアリスさんにお人形さんが欲しいって……」

爆風の隙間、吸血鬼は優雅に飛び交いこれをかわしているが、まるで退路を塞ぐように爆弾が落とされる。次第に逃げ道が失われる……。

魔理沙「あのスペルは私にも使っていた……。でもあの人形も同じだけ爆弾を落としているから単純計算で火力も範囲も2倍……。あのオプションとやらがもっと増えたら確かにパワフルなスペルになりそうだな」

ギャラリーがざわめいている。俺も正直驚いているのだが。まさか本当にネメシスがオプションになれるとは……。

さあ、感心している時間はない。爆風が晴れるのを待たずに自らもこの青い弾幕の中に突っ込む。

間もなく爆風が晴れる。

レミリア「フフン……。驚かせるじゃないの。でもあんな小さい爆風。当たらなければ意味が……」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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