紫色のクナイ弾が放射状にばら撒かれる。
最初にあのクナイ弾を見た時はたった1つでもビビっていたが、今となっては動きの遅い隙間だらけの弾幕であり、特に恐れることはない。

出来るだけ紫に接近し、そしてターゲットサイトに標的を捕らえ、レーザーを放つ。

クナイ弾をすり抜けるように青白いレーザーが伸びていく。紫は回避する様子を見せない。よし、命中……、いや、紙一重で避けた。

紫「きゃっ、ゆかりんこわーい」

こんな状況でふざけやがって……。負けじとレーザーを発射するが、どれもスルリと避けられてしまう。パッと見ほとんど動いていないように見え、しかも避ける度に「はずれー♪」とか「ゆかりん大ピーンチ」とかふざけた言動を繰り返すため、余計に腹が立つ。

いけない、平常心平常心……。確かに紫は今もスキマに腰かけながら片手で弾幕を放つという完全に相手を舐めきった戦い方をしているが、だからこそあのテングの鼻をへし折ったときのカタルシスが増すものである。そうやってヘラヘラしているがいい。これだけの妖怪の前で恥をかくのはむしろお前の方だ、紫。

更に距離を詰めてレーザーを放つ。くそう、また外した。その標的である紫は呑気に日傘をさしながら、扇子で口元を隠しつつクスクス笑っている。

紫「似ているわね……、あの庭師と。貴方は真っ直ぐすぎる、余裕がない、攻撃にもそれがにじみ出ているわ」

ニヤァっと彼女の口元が歪む。なんと気味の悪い頬笑みか。何か仕掛けてくる……!

紫「結界『動と静の均衡』」

高々と掲げられたスペルカード、アールバイパーの全身(リデュース後の)くらいあるのではないかと思われる巨大な弾を撃ち込んでくる。
なんだ、弾の量が少ないな。見かけ倒しか。落ちついて攻撃を再開しようとしたが、自身が魔法陣で包囲されていることに気づく。
しまった! 速くて大きい弾に気を逸らせて、足元に魔法陣を置くスペルだったのか! 魔法陣からぐるぐると弾幕が発射される。慌てて魔法陣の外に脱出したが、スピードを上げ過ぎて制御できない。

少し高度を上げて紫の背後を狙うことにした。スプレッドボムでけん制しつつ彼女の頭上を飛び越える。そしてツバメの如く機体を180度回転させ、紫を狙う。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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