やれやれ、余計に体力を使ってしまったわ。私はコーヒーとあと軽食を頼もうと店主を呼ぼうとするが、ここで異変が起こったのだ。

先程まで私が使っていたテーブルが突然目の前から消えてしまったのだ。慌てて空っぽになったカップを私は受け止めて陶器は事なきを得たが、明らかに人ならざる力が働いた。

紫「何事っ!?」

さらに驚いたのは色とりどりのカクカクした怪物が音もなく浮遊して喫茶店から逃げ出そうとしているのだ。それは私がさっきまでゲームの中で苦戦していたインベーダーどもに酷似していた。

紫「お釣りはいらないわ」

あまりの事態に腰を抜かした店主に幾分かのお札を投げ渡すと、私も奴らを追いかけるべく店外へと走る。そして暗黒の空を見上げた。

雷鳴とどろく中、私は確かにアレを見た。あの「黄金の八面体」を。奴に吸い寄せられるようにインベーダーも高度を上げていく。

直後、私の目が別方向から多くの光源を目にした気がした。反射的にそちらを振り返ってみると夜の静寂の中、一つの建物から多くの照明がこぼれているのが見えた。看板を見るとそこがゲームセンターであることが分かる。

そこからもインベーダーのような戦闘機のような、そんな物体が天空の「石のような物体」に吸い寄せられていくのだ。一通り吸い上げていくと石はそのままさらに高度を上げて、そして消えていった。

紫「まさか……!」

私は先程まで騒がしかったゲームセンターまで駆け寄り、スキマを用いて中に侵入してみた。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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