しばし訪れる静寂……。風の音のみが周囲に鳴り響く。
一輪「姐さん……?」
威圧されたのか、振りあげられた刀は誰も傷つけることなく、再びだらりと垂れた。
白蓮「私を……封印しなさい。そして他の子には手出ししないで頂戴。人であることを辞め、魔の者と内通していたのは事実。僧侶でありながら妖怪の手助けなど確かに許されないこと。それならば私だけが罰せられればいいのです。この子たちは……何も悪くない!」
なんということだ。俺達を庇うために自分だけ封印してくれと言いだしたのである。もちろん聖の仲間達がそれを認める筈がない。
星「そんなっ……。いけません、聖!」
退魔師側も面喰らっていたのか、ざわざわと話し合いが始まっている。
札使いの男A「いいだろう。元々この尼公の皮を被った魔女をどうにかするのが今回の目的だった。貴様らがそいつを差し出すというのならば、条件を飲んでやろう」
刀使いの男B「ヘヘヘ……。色々と楽しめそうだしな……。アンタのせいで困っている人間様だって少なくはないんだぜ?」
少し不穏な言動もあるが、聖の申し出を受け入れるそうだ。
ムラサ「聖……」
一輪「姐さん……」
涙声で懇願する二人に白蓮はニコリとほほ笑む。
聖「大丈夫ですよ。何があっても挫けませんから。だから皆もちゃんと生きていって下さい……ね?」
子供をあやすように頭を撫でると、聖は屈強な男達……つまり退魔師の元へと歩み寄る。
この後聖はあの退魔師達に連れられて、地中深くへと封印されてしまうのだろう。今まさに歴史のターニングポイントとなる……。
聖の笑顔が、あまりに眩しく優しげで、でも悲しげでもあった。俺はそんな聖を……
⇒黙って見送ることにした……
⇒放っておける筈がないだろう!
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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