歴史を……変えることはやはり許されない。
愛しい人がこうやって離れていくのを目の前にしたとしても……だ。
これは遠い昔の話。俺達はそんな昔の話に迷い込んだイレギュラーだ。
そんなイレギュラーな俺達には、白蓮は封印されてしまうが、遠い未来にその封印が解かれる事を知っている。
そう、元の時代に帰ればまたあの柔らかな笑顔を見ることが出来るのだ。
白蓮「それで……いいんです。星、毘沙門天の使いとして信仰を集めなさい。一輪、そしてムラサ、仲違いなどせずに逞しく生きて頂戴……。貴方達にはまだやることが……」
誰も、何も言うことは出来なかった。ただただ俯きながらわずかにうなずく程度。
札使いの男B「そっち側もそれでいいみたいだな。ならばこの魔女の身柄は拘束させてもらう」
無数の札のついた鎖を取り出し、白蓮を縛りつける。恐らく妖怪としての力を封じるものだろう。
刀使いの男A「しっかし窮地になると妖怪も薄情なもんだねぇ。アンタのこと、アッサリ捨てちまったよ?」
聖「違います! 私がそのようにさせただけ……」
最後の抵抗と言わんばかりに声を張り上げる。鎖がまるで首輪のように首に絡みつくと、遂に大人しくなってしまった。
刀使いの男B「威勢のいいもんだったが……妖力を吸い取る札の前では無力だな。さて、アンタのせいで困っている人間様だって少なくないんだ。まずは詫びて回らないとな……。その後にお望み通り封印してやるよ。ガハハハ……」
縛られた尼公は退魔師に連れられて、何処かへと去っていく。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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