飛鉢……そうだ飛鉢だ! 聖輦船の他にもあったじゃないか、1000年前でも自在に空を飛べる道具が!
貴方「白蓮っ! 飛鉢だ、飛鉢を貸してくれっ……!」
懐から出てくる小さな鉢。おお、やっぱり持っていた。だが、差し出そうとする手を止めてしまう。俺と鉢を交互に見て彼女は困惑している。無理もない、命蓮の形見の1つなのだ。そう簡単に手放すことはかなわないようである。
貴方「気持ちはお察しするが……ためらっている時間はない! 過去よりも、今を何とかするんだ! さもなくば、俺達に未来はない! さあ、飛鉢を……!」
最後に大きく「早く!」と付け加え懇願する。地面は近い。頼む、早く決断を……。言うことは言った。後は祈るだけ……。
唇をかみしめると、尼公は無言で飛鉢を差し出す。音もなくふわりとアールバイパーへと近づいていく。よし! 上手くいったぞ!
貴方「ネメシス、飛鉢を受け取れ!」
システムボイス「OPTION!」
すぐさまオプション、つまりネメシス人形を展開。首尾よく飛鉢を受け取った。それをそのままアールバイパーにとりつける。
思った通りだ。再び推進力を得た銀翼は地面すれすれを掠めるように飛ぶ。瓦礫を、火柱を避けてくるくる回りながらスピードを上げる。そして、上昇した。
貴方「イヤッホゥ!」
窮地からの脱出できたこと、そして1000年前ではなかなか出なかったスピードに気分が高揚する。何もかも完全な状態の動きだ。いや、もしかしたらそれ以上かもしれない。こんなにキビキビ動くことがかつてあっただろうか?
札使いの男A「蘇りやがった! あれは不死鳥か何かか!?」
刀使いの男A「バケモノってことには変わりねぇ! あいつも退治するぞ!」
こちらが無事なのを確認し、悔しがる退魔師ども。だが、もう負ける気がしない!
貴方「なぎ払え、レーザーワインダー!」
光学兵器を振りまわし、退魔師どもを一掃する。飛んでくるお札は紙一重で回避すると、札を使う退魔師に接近、今度はショットガンをお見舞いする。よし、そろそろトドメと行くか。ネメシス人形を再び展開させると急上昇し、スモールスプレッドをポロポロと落とした。
眼下に広がる炎と青白い爆風。その爆音に紛れてわずかに聞こえる悲鳴。そして蟻のように逃げ惑う残党ども。
どうだ、これが銀翼の力。希望が潰えない限り何度でも蘇って見せる!
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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