いつしか町を燃やす炎は勢いを弱めていく。
あれほどいた退魔師どもは散々痛めつけられて逃げだしたか、それともここで骸になっているかだろう。今はこちらを脅かす存在は何処にもいない。
銀翼を着地させる。飛鉢を返してあげないと……。
白蓮「結局……止められませんでした」
しかし彼女の表情は暗い。亡骸となった退魔師の腕を取り、涙を流す。
白蓮「妖怪によってこの里は壊滅してしまったのです。それに私は助かりましたが、その代償に多くのものを失いました。私達も、そして彼等人間達も……」
はっと我に返る。少しやりすぎたかもしれない。もっとも里に火を放ったのは俺でなくて奴らなのだが。
それに聖輦船と二人の仲間が封印されてしまっている。星が心配そうに聖の背中を撫でる。
ぬえ「何言ってるのさ。あいつらは聖に酷いことしようとしたんだよ。自分の身を守っただけじゃないの」
ぬえもフォローに回る。白蓮はあれで結構繊細なのだ。だからこそ皆に慕われているのだが。
貴方「それに……今は悔い悩んでいる場合じゃなさそうだよ?」
建物が焼け落ちて視界が良くなったのですぐにわかる。先ほどよりもずっと多い人影。先程の退魔師の仲間なのだろう。
にとり「うわわ、さっきよりもずっと数が多いよ」
ならば降りかかった火の粉はこのアールバイパーで払って……
白蓮「今すぐここを離れましょう!」
アールバイパーを発進させようとした俺だが、腕を突き出され止められた。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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