更に数日が過ぎる。落雷の時を待てども来ることはなく、未だにこの時代に取り残されていた。

驚いたのは白蓮の住居が空飛ぶ船に変形してしまったこと。命蓮寺が元々空飛ぶ船であったことは知っていたものの、どうやらこの質素な寺院は後の聖輦船にあたるものだったのだろう。

これだけ大掛かりなものを用意して何をしたのかというと、物資の調達。落石で行商人が右往左往していたので、代わりに近くの人里まで送るという任務であった。

一通り仕事を終えると聖輦船は元の場所に戻り、そして先程までの寺院に再び姿を変えたのだ。

そんな衝撃的な光景を目にしてから更に数日の時が過ぎ、またも依頼が来た。

依頼人「人里に妖怪の大群が徒党を組んで接近しているんだ。随分凶悪な奴らっぽい。きっとうちの里に踏み込んで、滅茶苦茶にするに違いない。この前みたいに空飛ぶ船出して助けてくれよぅっ……!」

白蓮の答えは既に決まっているであろう。

聖「まあ、それは大変! ……分かりました。皆さんの居場所は私が守り通します。ですから、安心して下さいね」

相変わらずニコニコと笑顔を見せて依頼人を安心させる白蓮。

依頼人「よかった……。私は先に里に戻っていますので、すぐに来て下さいね」

それを見て安堵の息を漏らすと依頼人はそのまま立ち去って行った。

聖「すぐに聖輦船を発進させましょう! 間に合わなくなる前に!」

それは鶴の一声。いそいそとムラサが奥へと向かう。じきに建物も空へ浮かぶだろう。

こうしてはいられない。俺だってアールバイパーさえあれば妖怪退治もお手の物だ。いそいそと格納されている部屋へと向かう。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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