何処まで続くかも分からない荒地をひた進む妖怪2人と人間1人、そしてアールバイパー1機。いくら進んでも見覚えのある風景に辿り着かない。

ぬえ「まさか幻想郷の外に飛ばされちゃったとか……」

にとり「ええっ! それは困るよ! 紫に見つけてもらうまで帰れないじゃないか」

いや、俺の知る限り外の世界……少なくとも俺のかつて住んでいた国はこんな荒れ果ててない。そもそも文明の跡すら見られないのだ。この荒地は。
だから幻想郷の外に出たわけではないだろうと思うと告げてにとりを安心させた。

ぬえ「誰か来る……!」

遠くで人影を見つけ小さく叫ぶぬえ。目を凝らして見ると確かに砂煙の中に人の影がうごめいているのが確認出来る。よかった、これで助かる。

人影はみるみる大きくなり、そして俺達の目の前ににまでやって来た。だが、様子がおかしい。

刀やお札を手にした屈強な男どもがそれらをこちらに向けているのだ。
どうひいき目に見ても、こちらを歓迎しているようには見えない。

刀使いの男A「妖怪だな! 今すぐ立ち去れっ!」

刀使いの男B「こっちは人里だ。貴様等妖怪には指一本触れさせないっ! 近づくというのならば……」

札使いの男A「ムム……。奴らは河童と変なノッペリした鳥と……ほほう、あの悪名高い『鵺』か。珍しい取り合わせだが、退治出来たら儲けもの……」

札使いの男B「鵺だと!? それは本当か? ええい、倒さないと分からないな。悪いがお前らまとめて退治させて貰うぜ!」

あれ、これ俺も妖怪としてカウントされている……?

貴方「違う、俺は人間だっ!」

刀使いの男A「貴様のような人間がいるかっ! この変な鳥めっ!」

貴方「だから『変な鳥』じゃない! アールバ……」

いかんいかん、激昂したところで今のアールバイパーは戦闘もまともに出来ない。

悔しいが、ここは大人しくしておこう。にとりとぬえがどれだけ粘れるのか……。

にとり「こいつらマジだよぉ。逃げないとヤバい!」

押されているようだが、とり囲まれており、逃げることすらままならない。

にとり「うわあっ!」

貴方「おいっ、大丈夫か?」

にとりがやられた! 地面に降りて、膝をついている。彼らの頭の中には弾幕ごっこなど毛頭ないのだろう。ただ、目の前の妖怪を排除しようとする、それだけの存在。

さて、どうする……



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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