どれくらいの時が経ったのだろう? 不意に光の籠が破られ、ようやく外に出ることが出来た。誰が助けてくれたのか……?
白蓮「貴方達も大変でしたねぇ。あの区域は妖怪にとっては危険なので近づいては駄目ですよ?」
外に出ると先程の件で怪我をしていたにとりが既に彼女の治療を受けていた。辺りを見渡すと森なのだろうか。じめじめとした空気とむせ返る程のと葉っぱの香りが充満していた。
俺もアールバイパーから降りると、ぬえの手を引いて外に出る。
ぬえ「出たくない……」
何故かぬえが嫌がっていた。先程白蓮が妖怪を退治する旨を口にしていて少なからずショックを受けているに違いない。仕方がない。俺だけでも顔を出すか。
貴方「白蓮さん、俺ですよ。○○です。アールバイパーにいつも乗っている……」
白蓮「○○? あーるばいぱー……? 聞いたことのない名前ですねぇ。そう言う種族の妖怪なのですか?」
俺のこともアールバイパーも知らない……? 何かのショックで記憶を失ったのか?
貴方「俺は妖怪じゃなくて人間ですよ。こっちのアールバイパーは戦闘機。妖怪はそこにいる河童のにとりとあともう一人いるんだけど……。さあ、とにかく早く命蓮寺に戻りましょう」
白蓮「命蓮……? どうしてここで弟の名前が!?」
駄目だ、話がかみ合わない。というか命蓮寺の記憶までないのか。こうなったら俺よりも長い付き合いをしているであろうぬえに話してもらって……。
ぬえ「だから出たくないの! 私はこの聖に合わせる顔がない!」
しばらく引っ張り合っていたが、俺の方が逆に籠の中に引き込まれる。
ぬえ「今の話で分からなかったの!? この聖は貴方とは初対面だし、命蓮寺だってここにはないの」
あまりに二人が引きこもったままなので、にとりも入りこんできた。早く出て来いと促している。
にとり「大丈夫だよ。私のような妖怪にもよくしてくれる。ちゃんと優しい聖さんだから」
ぬえ「わかっているわ。聖は妖怪にも優しい。この頃から……」
貴方「頃……?」
ぬえ「そうよ! 原因は分からないけれど、私達1000年以上前に飛ばされている! あの聖はまだ封印される前の聖なんだもの! だから正体不明の種で変装しているの!」
ぬえの口から突然告げられる衝撃の事実。突拍子もない発言に驚き、死にかけのアールバイパーを起動させて、時計を見る。
「A.D.10XX」
白蓮の記憶の状態からも導き出される答え。こんなことって……。俺達は本当に1000年前にタイムスリップしてしまったのか!?
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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