ぬえの口から、白蓮の記憶から、そしてアールバイパーの時計から1000年以上前にタイムスリップしてしまったことは確実なようだ。そしてその原因も大体察しがついた。

貴方「俺のせいだ……。アールバイパーは『超時空戦闘機』。その気になれば時間移動も出来る」

にとり「もしかして雷に打たれた時にその能力が暴発してしまったとか?」

雷に打たれた後の空間の歪み。確かにあの雷が引き金となって能力の暴発を起こしたと考えるのが妥当だろう。しかしその超時空戦闘機は壊れてしまって動かない。

ぬえ「それって……こいつのアールバイパーを直すまで元の時代に帰れないってこと? 冗談じゃないわ! にとり、早く修理して頂戴!」

にとり「1000年前に修理するパーツがあるわけないだろう! 主要なものはみんな置いてきちゃったよ」

やんややんやと騒いでいたが、とにかくいがみ合っていても仕方がないと諭し、壊れた籠の外に出ることにした。

白蓮「あら、○○さんのもう一人の仲間ね。お皿をプカプカ浮かせているから皿の妖怪?」

ぬえ「(ギクッ!)ソソソ、ソーデスヨー。ワタシ、『オサラ』ノヨーカイデース! 『ユーフォー』ジャナーイデスヨ」

急に話しかけられて片言になっている。当の白蓮は笑顔のまま、ポンと手を打って感心していた。

白蓮「そうでしたかー。そうだと思ったんですよ。怖がらないで、私は妖怪の味方『聖白蓮』です。貴方のお名前も聞かせて頂戴な」

この頃からこんなにおっとりしていたのかと感心させられる。

ぬえ「ぬぬ……ぬえ……ぬえっちょ……」

白蓮「ぬえっちょ……?」

ぬえ「ああ! 今のナシ! 私はぬ、ぬ……『ヌエーン』」

白蓮「ヌエーンさんですね。よろしく♪」

偽名……?

ぬえ「(私の正体をこの時代の人に見せるわけにはいかないのよ。だって私は正体不明なのよ? 今だって他の人には違う姿に見えているわ)」

ボソボソと俺に説明してくれる正体不明。しかし、俺にはぬえの正体が見えているので、ちょっと不思議な光景だ。白蓮の目には彼女がどう映っているのだろうか?



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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