にとりは既に名乗り出ていたようなので、俺も改めて自己紹介する。
白蓮「ええっ! 本当に人間なのですか? だって二人とも妖怪だし……」
1000年前、科学技術なんてものは欠片もないのだ。ゆえに今よりももっともっと妖怪に対して畏怖の念を人間が持っていた時代。
妖怪と平気で一緒にいられる人間は明らかに異質なものである筈だ。
貴方「嘘なんかじゃないです。俺は妖怪に比べたらずっと貧弱なただの人間です。そして彼女達は確かに妖怪ですが、俺の大切な友人ですよ」
心底驚く白蓮であったが、満面の笑みをこぼし、こちらの手を取る。
白蓮「まあ、貴方も妖怪と親しくなれるのですね! まさか私のような考えを受け入れられる人間が他にいただなんて!」
本来は幻想郷でもなければあり得ない現象だし、彼女が喜び手を取るのも無理はないだろう。
にとり「それで……私達ワケありで帰るところが無いんだ……」
白蓮「私の住屋でよければ幸い空き部屋もあるので結構ですよ。貴方達が親しくなった経緯も知りたいですし」
終始笑顔の魔法使いさんは半ば強引に俺達を連れていくのであった。鼻歌まじりで。
かくして俺達は1000年前の聖白蓮とも親しくなった……。
帰る道も仲間もいないこの時代ではとても貴重であろう。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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