背後に攻撃を受けたのか、一瞬エンジンが停止する。被弾の衝撃により、機体が大きく前へ押し出され、人里の建物一つに突っ込んだ。
幸い建物の衝突によるダメージはほとんどないようで、再びエンジンを吹かすとアールバイパーを飛翔させる。ついでに追いかけてきた退魔師一人を体当たりで蹴散らしてやった。
外に出ると他の仲間も戦闘を行っていた。やはり気持ちは皆一緒。何としても白蓮を守り通したいというものがあるのだ。
だが、戦況は芳しくない。何より相手の数が多過ぎるのだ。
先程の戦闘で手負いだったムラサと一輪は既に敵に囚われて、聖輦船ごと地中に沈んでいってしまっていた。くそう、あれが封印か……。
残る星と成り行きで戦闘を手伝う羽目になってしまった俺と同じく未来から来たぬえとにとりが応戦していた。
その上空を横切り、スモールスプレッドでちょっかいを出すと、他の退魔師と対峙する。手にしていたのは炎の灯ったたいまつ。こちらの周囲を狙って投げつけるつもりのようだ。
刀使いの男A「どの道お前らには逃げ道も未来もないっ!」
投げられた炎。俺は急ぎ武装をレーザーに換装すると、その投げられたたいまつを撃ち抜く。
命中して本来の軌道を逸らすことには成功した。だが、炎は消えずに母屋に飛び火してしまった。木造の建物ばかりだからか、瞬く間に火の手が上がっていき、かつては人間の居住区だったそこはもはや見る影もない。
いずれ炎はこの里を焼き尽くすだろう。ここまでして俺達を封印したいのか……。
揺らめく炎の中、武装を再びショットガンに戻すと、低空を飛び、潜む敵を撃っていく。
突如、光弾が近寄る。しまった、待ち伏せされていたか。急に姿を現す敵にたじろぎ、一瞬対応が遅れる。
それが命取りとなった……。
容赦なく貫かれるアールバイパー。騙し騙し動いていたエンジンはその息の根を止める。無数の輝く計器類もその光を失う。
アールバイパーが落ちる……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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