うー、口の中が甘ったるい……。

試食という形で命蓮寺の皆+αからチョコレートを貰った。

こちらはタジタジになっているのに当の白蓮は少し遠めに様子を見つつ「あらあら」とか呑気に笑っているだけ。

今日は忙しかったな……。それに沢山チョコレートも貰った……。でも俺が一番欲しかったのは……。

夜も深まり、日付をまたごうとしている。流石にもうチョコレートは出ないだろう。まあ忙しかったのは俺だけではなかったのだし、俺がとやかく言えるような立場でもなし。

もう部屋に入って布団を敷いて眠ってしまおう……。
そう思い、部屋に入ると……何故か部屋の真ん中で白蓮がチョコンと正座していた。そして何故か布団が既に敷いてある。白蓮がやってくれたのだろうか。

白蓮「○○さん、今日はとっても忙しい日でしたね。多分人生で一番忙しかったバレンタインデーだったりしません?」

異議なし。他の人にそう言われると疲れがどっと体にのしかかる。

白蓮「今日はお疲れ様。そして色々と頑張って沢山の笑顔を作ってくれた貴方には……」

その手には小箱が乗せられていた。箱を俺の手の平にそっと置くと耳元で囁く。


「ハッピー・バレンタイン」と。


この一日で一番気持ちのこもった贈り物。そうだよ、今日は、バレンタインデーは異変を解決したりチョコレートの試食をする日ではない。日頃お世話になった人に贈り物を送ってねぎらう日なのだ。その相手が白蓮だったらと思うと胸も熱くなる。

報われた、耳元で囁かれてとかドキリとするではないか。

貴方「は……ははは……。最高だ、今の気持ちは最高だよ……」

糸が切れたかのように俺は倒れ込んでしまった。その体をハシっと受け止める住職サマ。

白蓮「あらら、ちょっと今日は無理をさせ過ぎちゃいましたね。仕方のない子、お布団に入らないと風邪引いちゃいますよ?」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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