(早朝の人里上空……)
人の里と書いて「人里」。ここは妖怪が闊歩する危険な幻想郷の中で人間達が安心して暮らすことの出来る場所……。
まだ朝も早いというのにちらほらと人の往来を確認出来る。とはいったものの、日常の範疇だ。
バイパーはその上空でホバリングを続けて、俺自身は周囲に警戒を配る。
貴方「ふわわ……」
おにぎりをモグモグと食らいながらその時を待っていたが、待てども妖怪が襲ってくる気配はない。
いかん、腹は満たされたが喉が渇いてきた。一度バイパーを地上に降ろして飲み物を調達することにした。
裏路地の目立たない場所に銀翼を着陸させると適当な場所で水分を補給しようと町並みをふらつく。難なく適当な店を見つけ、飲み物を喉に流し込み潤わせた。ふう、そろそろ戻るか。
???「あっ、○○さーん!」
身支度をしていると、紅白ではなくて青と白の巫女服に身を包んだ少女が駆け寄って来た。俺と同じく、つい最近まで外の世界で生活していた東風谷早苗だ。前の宴会で知り合った仲である。
飲む前と飲んだ後とで性格が全然変わってしまう幻想郷では珍しい下戸な人。
早苗「あれれ、一人なんですか? てっきり……いえ、何でもないです。でもこんな日に一人で一体何を……?」
こんな嘘か本当かを判断しきれないミッションだ。誰かを付き合わせようとも思わなかったし、そもそも今朝の命蓮寺では白蓮以外誰の姿も見ていない。
貴方「いやね。今日絶対に人里で妖怪が暴れるから待ち伏せて被害が大きくならないうちに手を打てって頼まれてね……。白蓮さんに」
早苗「予知……? やっぱり白蓮さんって凄いんですね。もしも的中したら私も手伝いますよ」
貴方「まだ予知が当たったわけじゃない」
早苗「でも『こんな日』に災難ですよね……」
こんな日とな……?
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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