しばらく水入らずの一時が流れる。この距離では何を話しているのかは分からないし、その方がいいのかもしれない。誰であろうとこの姉弟の絆を断ち切ることは許されないことだ。

小町「いっけない! つい居眠りしちゃったよ!」

貴方「ワザとでしょ?」

小町「そういうことは思ってても口にしちゃあいけない。さて、一仕事するかな」

小町と共に再び姉弟の前に姿を現す。

白蓮「それにしても本当にあっという間ね」
命蓮「そうだね……。姉上は僕がいなくても寂しいって泣かないで下さいね」
白蓮「大丈夫よ、大切な仲間達がいてここ最近は騒がしいくらいだもの」

小町がわざとらしくせき払いする。さすがにこれ以上時間は延ばせないようだ。

命蓮「久しぶりに楽しかった。思わぬ来客もいたしね」
白蓮「それじゃあ、また来年……ね」
小町「おいおい、来年の願いももしかしてコレかい? あたいの首をもう少し大切にしておくれよ」

沸き起こる笑い。それがおさまると、死神が命蓮の手を取る。

小町「それじゃあ戻ろうか」

一陣の風と共にブワっと舞い上がる幽霊と死神。命蓮はこちらが見えなくなるまで空いた手をずっと振っていた。ふと脇を見ると涙を流しながらもさわやかな笑顔で手を振り返す住職の姿がある。

俺も星も何も言えなかった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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