貴方「うう……。うぁああっ!?」

途切れた意識が不意に戻る。瞼が一気に見開かれ、そしてまるでバネ仕掛けのおもちゃのように思い切り起き上がる。

息がはずむ。ゼエゼエと息を整えつつ今の状況を読み取る。最初に見えたのは木製の質素な壁。そして自らを包み込んでいた布団。そうか、誰かに助けられたらしい。

白蓮「あ、よかった……。気がついたのですね?」

特徴的な髪形に白黒の服装。紛れもない、白蓮の姿。ということは命蓮寺まで辿り着けたのか。

貴方「銀翼は……アールバイパーは何処に?」

自身が無事であると分かるや否や、自らの相棒の安否が気になる。

白蓮「まあ、あの銀の鳥が怖くないのですね。皆さんあれを最初に見た感想は奇妙な鳥の妖怪ってのが多いのですが」

あ……れ……? 腹の底に感じる違和感。白蓮の言動にも違和感。怖いも何もアールバイパーなしでは俺は幻想郷では立ちまわれない。必要不可欠なものだ。だというのにまるで俺がアールバイパーのことを知らないような言動だった……。

貴方「銀翼が怖いわけないだろう。それで……無事なのか?」

真っすぐに白蓮を見つめる。いまだに消えぬ腹の下の違和感。確かメディスンの毒にやられているのだ。むしろ体に感じるのが違和感だけなのは幸いなのかもしれない。そんな俺の眼差しを向けられて困惑の表情を浮かべる尼僧。

白蓮「貴方が心配する事ではありませんよ。アールバイパーは無事です。でも……」

でも? もったいぶらずにちゃんと話してくれとしきりに促す。彼女の重い口がゆっくりと開かれる。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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