命蓮寺での風呂事情は実に単純明快。レディファーストの精神なのか、女性陣が先に入浴を済ませその後で俺が(時々雲山も)入浴する。

仮にも寺なのだから混浴は色々とマズいだろう。実に理にかなったシステムである。
そのつもりでいたのだが……今の俺の体では混浴にはならない!

貴方「い、いや……。後でゆっくり入るから……」

白蓮「そんな水臭いこと言わないで頂戴な。命さんはもう私達の仲間です。それに……一緒に入った方が楽しいですよ」

はにかみながら俯き告げてみるが、まるで効力がない。そうグズグズしていると……

一輪「私達が入り終わらないと雲山が入浴できないの。あんなムサい親父と混浴なんて嫌でしょう?」

一瞬雲山の驚き悲しむ顔が見えた気がした。雲山、今は泣いていいところだぞ。

他にもお風呂を沸かす時間が短縮されるだの裸の付き合いだの色々言われ、あれよあれよと浴槽まで連行されるのであった。

(少女達移動中……)

脱衣所なので少女たちはその身につけている者を脱ぎ捨て素肌を晒していく。俺の体は女でも心はそのままの男のものなのだ。目に毒である。み、見てられない! ……といいつつも、ちょっと覆った手の隙間から覗き見たりも……

一輪「命さん、さては姐さんに見とれてるね? 私から見てもあのプロポーションは反則だと思うのよ」

そういうアナタも中々のボディをお持ちのようで。こ、このままでは湯船に入る前にのぼせてしまう……。と、桃色に染まる俺の脳内に突き刺さる視線を感じた。

ナズ「仕方がないとはいえ……(ジトー)」

唯一俺の正体を知っているナズが白い目で見てくる。視線が痛いです。

ムラサ「どしたのナズー? 命さんは苦手?」

何気ない質問にビクンと耳を振るわせるネズミの少女。

ナズ「い、いや……その……。命を見つけた時に彼女を怖がらせてしまったみたいで……なんだか避けられているんだ」

この場でネタばらしは混乱を呼ぶだけなので、適当にごまかしたのは正しかっただろう。

んでもって俺は結局流されるが如く少女達と同じ湯船に入る羽目に……。目のやり場に困る。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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