ムラサ「そういうこと。まともな武装の使えない銀翼で病人一人を大空に飛ばすのには私は反対」

やれやれ、姿は女になったのに(本来は女の子の遊びである)弾幕ごっこが出来なくなるだなんて随分と皮肉な話だ。

だが、今回は戦いに行くのではない。もし妖怪に出くわしても逃げてしまえばいいのだから。

貴方「飛べればそれでいい。病院くらい一人で行ける」

それだけ言い残すと制止する船幽霊を無視しキャノピーを閉じる。

離陸の用意に入り、けたたましくアラームが鳴り響くと、ムラサも遂に降参したか、すごすごと退散してしまった。

ちょっと冷たく当たりすぎたかもしれない。全てが元に戻ったらご機嫌を取っておかないと……。

そんな思いを脳裏にちらつかせつつ、俺の銀翼は勢いよく大空へと舞い上がった。


(銀翼移動中……)


まずは人里を目指し、幻想郷の病院「永遠亭」についての情報を集める。

永遠亭は竹林の中にぽつりと存在するようだが、竹林は非常に迷いやすいという。そして安全に目的地に辿り着くためには竹林をテリトリーとする白髪の少女に会えとも聞いた。

結局竹林に足を踏み入れないと事が進まないようだ。運よく遭遇出来ればいいけれど……


(銀翼迷走中……)


案の定迷った。アールバイパーがあるので、最悪上空から抜ければ脱出すること自体は出来るが、恐らく上空から永遠亭を見つけるのは困難だろう。このまま帰っては無駄足もいいところである。

俺の体は待ってはくれない。今も鈴蘭の毒が俺の体を蝕んでいるのだから。無駄にここで右往左往して時間を浪費するのはあまり得策ではないか。それならば一度人里まで戻ってもう少し情報を集めるのもいいかもしれない。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら