しかしそれと同時に別の好奇心がふつふつと芽生えてくるのを感じた。遠い夢の中の出来事を再現するかのような……。

雛「とにかく元の姿に戻って普通の弾幕が出来るようになるまではそれを使いましょう。……で、その技の名前なんだけど……『毒符……」

貴方「分かっている。これは『キャプチャーボール』……」

元に戻るまではこれを使わざるを得ない。サクっと使ってすぐに元に戻ればこれ以上苦悩せずに済むのだ。ならば中途半端に善人ぶってショボい使い方をするよりかは……もっと派手に使ってやろう。

性懲りもなくふよふよと漂う妖精を今度はあまり躊躇せずに捕獲する。その後、近くで転がっていたアールバイパーをひっくり返すと、コクピットに乗り込んだ。

貴方「相手を使役させる紫色のボール、念じれば爆発する妖精……。俺の勘が正しければ、もう一つの技があるはずだ……」


妖精をキャプチャーしたまま銀翼に乗り込み、トリガーを思い切り引く。まだショットは撃たれない。

雛「え、何が起きるの? 何をしようとしているの??」

その代わりに、捕まえた妖精がアールバイパーに吸い込まれ……いや、吸収されていく。そしてフォースフィールドとも違う青白い気を纏いはじめる。よし、思った通りだ。

貴方「貫けっ『αビーム』!!」

いつものレーザーとは比べ物にならない程の極太の青白い光が、虚空へと撃ち込まれる。あの派手さならマスタースパークにも勝てそうだ。あまりの衝撃に周囲の厄を吹き飛ばしてしまうくらいだった。

くすんだ青色の霧の向こうはすがすがしい水色の空が広がっていた。陽光が銀翼を射す。

貴方「ありがとう、厄神様。今ので突破口は開かれた。すぐに元に戻って見せる」

一連の出来事をポカンとしたまま見ていた雛を尻目に、一刻も早くネメシス人形の奪還及びメディスン撃破の為に鈴蘭畑へと飛んだ。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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