(気がつくと、南郷さんの屋台の前まで来ていた。呆然とした顔で南郷さんはこちらを見ている。)

「えっと、これはその…!」

(南郷さん確実に勘違いしている。顔見知り程度だとしても、そう言う目で見られるのはけっこう恥ずかしい…私は、赤い顔で俯いた。しげるくんは、南郷さんの目の前を何食わぬ顔で歩いていく)

ククク…どうしたの…いきなり黙って…

「だって…」

だって…何?

「言わせないでよ…」

俺は読心術が使えるわけじゃないからな…


○分かってるくせに…
○えっ…?