(急に手を握られた)

あんた、はぐれそうだから…

(握る手に力がこもる。離してくれそうにない。)

「う、うん…じゃあ、手繋いで行こうか…」

(子供のワガママに付き合うみたいに私はそう言った。主導権が向こうにある事なんて分かっているのに、歳上のプライドがそれを許さない。)

ククク…あんたは今、そんな生意気な事が言える立場じゃないだろ…


○えっ…?
○そうだね…しげるくん?