(辺りに人気のない静かな場所に、レイヴンはいた。一人曇った空を見上げながらお酒を飲んでいる。当然月など見えない。私に気が付くと、おいでと手招きをした)
どったのお嬢ちゃん。一人でこんなとこまでくるなんて危ないわよ?
(レイヴンを探してたんだ。リタが怒ってたよ?手伝いもしないでお酒ばっか飲んでって)
あら、それはあとで謝んないとね。悪いことしたわ。
(…ここで何してたの?ただお酒飲んでたわけじゃないんでしょ?)
いんや、ただのサボりよ。
(…嘘)
ありゃ、どうして?
(だってレイヴン、顔は笑ってるけど、目は笑ってない気がするもん)
(そう言うと、彼の瞳が少しだけ
揺らいだ気がした)