ちょっとねぇ…珍しくおっさん思ったの。一年に一度しか、それも晴れた日しか会えないって、どんなに寂しいんだろうな、って。どれだけ会いたい、会いたいって望んでも、それは叶わないんだって…。

ユーリ「…」

でもおっさんったちは違うわけでしょ。望めば会えるわけじゃない?だから大切なものも見失いやすいっていうか…。

(己の杯の中の酒を見つめながら、ぽつりとレイヴンは呟く)

おっさんもこうして生き返らなけりゃ、青年たちにも、あの子にも会わなかったわけだし。望んでも…もう会えなかったわけだし…。

ユーリ「おっさん…」

もしそうだったら、おっさんはどうなってたんだろなって…ちょっと考えてたわけよ。だいぶ俺様らしくないけどね。

(ぐいっと酒を一気に飲み干し、レイヴンはいつもの笑顔をユーリに向けた)

んじゃ、それ飲んだら行くかね。皆待ってるだろうしね。

ユーリ「…そうだな」

(同じように酒を飲み干し、ユーリは立ち上がった
それだけじゃないのよ