----ふっ!
アサシン「おっと!」(アサシンは右手のナイフで不知火の心臓を狙う。これを不知火は左手で捌き、その勢いで腕を捻って逆にアサシン自身の顔面を突き刺させようとする。アサシンは全身を軟体動物のようにくねらせて束縛を解くと同時に、主砲から打ち出された12.7cm砲弾を左手のナイフで切り裂いた)
(突く、突く、突く、突く、突く、
捌く、捌く、捌く、捌く、捌く、
撃つ、撃つ、撃つ、撃つ、撃つ、
斬る、斬る、斬る、斬る、斬る)
(そんなやり取りが、何十合、何百合と繰り返された)
アサシン「そらそらそらそらそらっ!おそいおそい!そんなんじゃあ、わたしたちに心臓をとられちゃうよ!あ、肺がいいかな?目玉っていうのもわるくないよねえ!」その前に、砲弾が貴女を粉々にするわ!それともミンチがいい?
アサシン「かわんないよそれえ!」(グロテスクでありながら、どこか愉快なやり取りが二人の間で繰り広げられていた)
アサシン「あははははははははっ!」どう?楽しい!?
アサシン「あはははははっ!!楽しい、楽しいよ!こんなに楽しいの、産まれてはじめて!!」ドスッ!!……そう…
…………なら、こう言わなくちゃいけないわね…
----おたんじょうび、
おめでとう----
(この世に産まれたいと願い、そして既に
産まれていた生命を祝福し…胸の中心からナイフの柄を生やした不知火は、真っ赤に染まった大地へゆっくりと仰向けに倒れた)
(霧が、晴れた----)
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