青葉「…分かりました。その条件を飲みましょう。青葉自ら出向きます」

衣笠「青葉っ!?」

(鼻白む衣笠に、青葉は「大丈夫」と手を振った)

青葉「その代りこちらからも条件を付けます」

「ほう、この期に及んでさらに条件を付けるか。どら、聞かせてみろ」

青葉「条件は全部で三つです。

まず一つは『情報を他所に漏らさないこと』。私たちのことをべらべらしゃべられると困りますからね。

二つ目は『そちらに貸与された艦娘の身の安全の保障』。誰だって危ないところにはいきたくないでしょう?

最後に『切り裂きジャックや他の英霊について取材させる』。せっかく過去の英雄と会えるのですから取材しないわけにはいきませんよね?

どうです?そちらが飲めない条件ではないでしょう?」


「…最後の条件について確認させてもらおう。それは我らサーヴァントの情報を不特定多数にばら撒くということか?」

青葉「確かに取材したものは後に新聞としてまとめます。ですが取材によって得た情報は、あくまで歴史に関する新説という形でのみ発表するつもりです」

「言葉では何とでも言える。どうやって我らを信用させる?」

青葉「誓います。私の、艦娘としての誇りにかけて」

「…よかろう。その言葉、努々忘れるでない」

青葉「では…」

「各条件の履行を以て停戦が成立するものとする。取材については、するのは自由だが相手がそれに応じるかどうかまでは保証できん。呵呵呵、これでマスターも文句は無かろうて。明後日にそちらに使いをよこす、それまでに準備をしておくがいい」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

衣笠「青葉……」

青葉「何ですか?暗い顔して。青葉は停戦を勝ち取ったんですよ?もっと褒めてくれてもいいじゃないですかあ!」

衣笠「そうだけど、これじゃまるで人質みたいで…」

青葉「いいのいいの。伝説の英雄達ご本人に取材なんて、こんなチャンス絶対逃せないんですから!」

衣笠「まったく、青葉らしいんだから…」

(ダダダッ)

伊勢「みんな!無事!?」

陸奥「ええ、今…」

雪風「青葉さん、凄いんですよ!」

青葉「むっふっふ」

陸奥「斯く斯く然々…」

阿賀野「凄いじゃないですか、あの圧倒的不利な状況から!」

伊勢「そうだね!あとは……」

雪風「“令呪”を使うのを……」

青葉「……バッチリ、録音しちゃいますか!」


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