天龍「あんのヤロウ、好き勝手言いやがって!」(青葉とアタランテを見送った天龍は怒り心頭であった。雪風も何も言えず俯いている。訳も分からず襲われた上にはっきりと弱さを指摘された者としては当然の反応である、が……)
長門「……悔しいが、事実だ。我々はまだ、サーヴァントなる規格外の存在に対抗できる強さを持たない」ふふ……それに、とても彼女らしい。弱肉強食、力のみが生死を左右する世界で生きてきたアーチャーの価値観を考えれば、当然の反応といえるでしょう。
天龍「何だお前、嫌に嬉しそうじゃねえか」ふっ…分かりますか。これほど血が滾るのは産まれて初めてかもしれません。強さを追求する者のひとりとして、目指すべき高みが目の前にある…これほどの興奮はありません。
雪風「分かり合える…人?」どちらかと言えば…彼女たちのことを理解できるようになりたい、でしょうか?
天龍「おいおい、わけがわからねえぞ!?」長門「…まあいい。それより不知火。お前はあの女のことを知っているようだが?」…すみません長門さん。彼女の真の名を明かすことはできないんです。それを条件に聖杯戦争についての情報もいくつか貰えましたから。司令に対しても同様です。
長門「む…では仕方あるまい。だが、奴らが敵になるならば…」ええ、そうなれば話は別です。そのときの為にも…
天龍「おう!それだよそれ!もっと強くなって、アイツらを見返してやるんだ!くっそー、早く深海棲艦どもと一戦やりて…ってアイテテテ…」雪風「ああっ、無茶しちゃダメですよ!」長門「むぅ、今は殆どの艦娘が行動不能だからな…資材集めすらままならん」雪風「あっ、大鯨さんと伊号潜水艦の皆さんは遠征に行ってたから無事ですよ!」あら、ならばオリョクリュはできますね。
「「「…オリョクリュ?」」」
--えっ?
天龍「噛んだ」ニヤニヤ長門「噛んだな」ニヤニヤそ、そんなことはありません!ちゃんとオリョキュルって!
天龍「ぶっ!」長門「おま…ククク…やめ…お腹痛い…クフフ…!」雪風「…くすくす」あっ、雪風まで!も、もう何ですか!
不知火に落ち度でも!?おわり一方その頃…