青葉「逃げろって…」

長門「提督よ、そんな弱気なことでは…」

……いえ、良い策だと思いますよ。流石は司令。

長門・青葉・天龍「「「?」」」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

長門「北方海域?」

ええ、司令をボートに乗せ、全員で北方海域に退避、そこで迎え撃ちます。

天龍「鎮守府留守にして大丈夫なのかよ?」

憲兵団に警備を要請しましょう。彼等なら命がけで戦ったりはしないでしょうから大丈夫です。

天龍「オイ!」

何ですか?建物は壊れたら直せばいいですし、取られて困る物は資源くらいです。

長門「不知火の言う通りだ。まあ、帰ったら深海棲艦どもを追い払う必要くらいは覚悟した方がいいだろうがな」

青葉「でも何で北方海域なんです?」

…敵の正体は断定できませんが、隠密を得意としているのは確かです。よって、“暗闇”--つまり夜戦が最も危険なのは間違いありません。

天龍「あ?それが北方海域とどういう関係があるんだよ?」

幸い今は夏ですので、北方海域は最北端では白夜になるくらい夜が短いです。日のあるうちに海域の最西端に向かい、日没と共に東へ…太陽を迎えに行きます。

青葉「成る程!この作戦の肝は“夜から逃げる”という点にあるわけですね!
そうすると、あとはルート選びですね…“霧”、“うずしお”、そして“深海棲艦”を極力避ける必要がありますから…だとするとこのルート、低速艦の巡航速度なら日没から日の出まで90分、ってとこですかね」


ええ、その程度の時間ならば探照灯で灯りを確保できるでしょう。その間何としても司令を守り切り…夜明けと共に返り討ちにします。

長門「そう上手く行けばいいが…」

天龍「へへっ、夜戦ならオレ達だって得意だぜ?まあ提督は大船に乗った気でいるんだな!」

その意気です。必ず…この夜を生き延びましょう。


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