肉を打つ音、艤装同士が打ち合う金属音―――そして

レ級「キヒ…ぎゃは!ぎゃははははははははは!」

怪物の愉快そうな哄笑―――戦場をたったこれだけが支配していた

レ級「ぎゃはは!何だよ何だよ!眼鏡掛けてっからてっきりこういうのは空っきしかと思ってたら…かなりイケる口じゃんよ!」

レ級は愉快そうに愉しそうに霧島に―――眼前に立ちはだかる“敵”に語りかける

霧島「あんまり…ペラペラ…喋ってると…舌噛むわよ…ッ!」

一方の霧島は流石に余裕はない…何せ自慢の砲塔は四基が四基とも潰されてしまっている

―――だがそれでも退けない、退くことなど出来ない

レ級(しかし、ほんっと流石としか言えないねぇ…肉弾戦まで手馴れてるとは)

心中で一人ごちながらレ級は一際強力な拳を放ち次いで砲門を向けようとする…が!

霧島「ぁあッ!」

霧島は一気にレ級の懐に入り顔面に拳を放つ

レ級はそれを捌きつつも霧島に殴り掛かり砲を向けまた霧島は懐に…先ほどからこれの繰り返しである

霧島「ぉおああっ」

これで数度目ともなる繰り返し…とうとう霧島の腰の据わった突きがヒットする!

レ級「くあっ…かっ!」

一瞬…顎に一撃を受けた怪物がほんの一瞬よろめいたのを霧島は見逃さなかった!

霧島「行くわよぉ!チェック…ワンッ!」

(ブォン!)

霧島の顔面狙いの左フック!レ級は寸での所でそれを回避!

霧島「ツー!」

(ゴオッ!)

今度は右ストレート!しかし右に回避!

レ級「はん!そんな大振り当たるわけ…」

霧島「サンッ!」

(ドモンッ!)

怪物の回避先に放った霧島の左正拳突きがレ級の腹に突き刺さる!そして!

レ級「かっ…はっ…!?」

霧島「―――ッシィィィィ!!!!」

(バギィッ!)

遠心力の乗った霧島の渾身の右拳の一撃がついにレ級の顔面を捉えた!



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