レ級「よっ…と…」

レ級は辛うじて体を捩り燃料缶を手に取る

(キュキュキュ)

レ級「あ~ん…んく…んく…んく………ぷはぁ~!」

体勢を仰向けに戻し燃料缶の飲み口を開け一息に飲み干す…空っぽの体に燃料エネルギーが行き渡り、力が戻ってくる

レ級「ん~………よいしょ」

(メキィ!)

レ級が確かめるようにほんの少し手に力を込めると燃料缶はレ級の手の中で無残にひしゃげた

レ級「ん、今はこんなもんかな…あ~…んむ」

(バリン!バキバキ!ゴリュン!)

無残な姿になった燃料缶をためつすがめつすると、満足したのか口の中に放り込み………およそ口の中でしてるとは思えない咀嚼音が響き渡る

不知火「………燃料缶を食べる人なんて初めて見ましたよ…」

不知火は「うわぁ」という表情で目の前の悪食戦艦を見つめた

レ級「いいじゃん、エコだよエコ…ボクってばエコロジーな戦艦だからさ♪」

そう嘯きながら燃料缶だったものを飲み込むと体を起こし―――改めて艦娘たちを見やる

レ級「………まったく、ボクもキミたちもズタボロのボロボロだね…いやまぁボクがやったんだけどね」

満身創痍なお互いを見てレ級はひとしきり笑い彼女らに語り掛ける

レ級「キミたちは本当に強かった…個々の力はそれほどでも無くても…重ねれば強靭な力になる―――キミたちが不知火ちゃんの仲間で良かったと、心から思うよ」

レ級は晴れやかな表情で敬愛すべき“敵達”に賛辞を贈り、主機を起動させる

レ級「それじゃあ、敗者はそろそろおさらばするとしますかね…楽しかったよ不知火ちゃん♪…また遊びに来ても良いかな?」

不知火「次は“私たち”ももっと強くなって一切の情け容赦なく貴女を沈めてあげますよ」

レ級「いやん素敵♪ぎゃはは!楽しみにしてるよ!」

その答えに満足したのか、レ級は笑顔で手を振りながら夜闇の中に溶けていった



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