レ級「おっかえりぃ~♪」

レ級は上機嫌に自分の期待通りの戦果を持ち帰った甲標的を元の場所に格納し前方を見やる

レ級「へぇ…退避しないんだ…そうこなくっちゃ…」

敵は未だ水平線の彼方…おまけにあちらの46cm砲はこちらの16inch(注釈:40cm程)砲よりも僅かに射程が上である…どちらもアウトレンジから砲撃可能な代物とはいえこちらはもう少し近付かなくては話にならない

レ級「それじゃあ身体も温まったし…行きますか♪」

レ級は一回二回とその場でジャンプするとクラウチングスタートの体勢を取る…海上でクラウチングというのもまた奇妙だがとにかく陸上で走り出すのと同じ体勢で前を見据える

レ級「位置についてぇ…」

レ級の取れる戦法はそれほど選択肢は多くない…何しろ単騎で十二隻の敵を相手にするのだ、陣形にしたって単縦のみ…ならばこそ取れる選択肢がある

レ級「用意………どん!」

レ級は掛け声と共に敵に向かい一塊の暴風となり疾駆する

レ級「おっし♪いっちょ驚かせちゃうぞ♪砲撃用意!」

そう言うと疾駆しながら砲門を正面に向け狙いを付ける…そして、相手の射程圏内に易々と躊躇なく恐れなく這入り―――

レ級「撃てー!」

(ドオッ!)

敵の進路手前に着弾するように砲撃を放ち自らは相手から見て丁度右舷側を取れるように左に進路を修正する

レ級「すれ違いの行き違い…反航戦の始まり始まりぃ!」

先ほどまで自分がいた場所が爆ぜたのを肌で感じ怪物は歓喜の哄笑と共に獲物を射程内に収める――!



_vs_classre_revenge_8