日没を過ぎたころ、母港では主力艦隊を見送った第六水雷戦隊が警備に当たっていた。
夕張「ねえ、不知火ちゃんはこっちには来ないって言ってたけど、ホントにそうかな…?」
如月「青葉さんを救い出せれば命は助けるって言ってるんだから、直接司令官を狙ってくることはないんじゃないかしら?」
弥生「たぶんそう…でも、あのアタランテって奴が遠くから狙い撃ちしてくるかも…」
卯月「げげっ!ひょ、ひょっとしてあのブラなんとかってビームが飛んでくるぴょん!?」
如月「『ブラフマーストラ』よ」
卯月「それだぴょん!」
睦月「やっぱり、司令官の側にいた方がいいんじゃないかにゃ…」
夕張「そうかも…切り裂きジャックみたいなやつが不意討ちしてくるかもしれないんだもんね…」
弥生「外は龍鳳さん達も見てるから…」
如月「そうね、私たちは司令官の側でお守りしましょ」
そう言って、第六水雷戦隊は提督のいる執務室へ向かって歩き出す。…ふと、睦月が足を止め振り返った。
睦月「望月ちゃん、大丈夫かな…?」
~~~~~~~~~~
時は数時間遡り…提督執務室。
不知火「現時点で真名が判明しているサーヴァントは2人」
大淀「2人?フランシス・ドレイク以外に誰か知っているんですか?」
不知火「青葉さんを迎えに来た金髪のサーヴァント…彼女は
希臘神話における『最速の狩人』、アタランテです」
扶桑「アタランテ…あの人が…」
大淀「確か、求婚に来た男を競走で破っては悉く射殺していたという…」
不知火「そう。その速度と、アーチャーならではの遠距離射撃は脅威です。電探も届かぬアウトレンジからの狙撃に、距離を詰めようとしても簡単に離される…彼女をどう封じるかは非常に重要です」
→