紅茶「む?あれは……艦載機か?」
空母艦娘から放たれた戦闘機と爆撃機。数は優に百を超えている。
紅茶「……
I am the bone of my sword.」
紅茶「
偽・螺旋剣」
放たれた矢は周りの空間ごと艦載機を引き裂き、空の彼方へと消えていく。着弾する前に消し、アーチャーは周囲を見渡す。もう、艦載機は残っていなかった。
瑞鶴「艦載機が全滅!?どういうことよ!」
加賀「瑞鶴!回避に集中しなさい!」
瞬間、十五発の魔弾が着弾した。
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柳洞寺は冬木市の西部に位置し、山の上に作られているため冬木市全体を一望することができる。さらに境内の周辺は森に囲まれているので守りやすい。その為、大和はここを拠点にするために石段を駆け昇っていた。
大和「あれは?」
会談を半ばまで登った時、山門に人影が見えた。どうやら一人のようだが…
長門「ここの坊主か?いや…違う」
足柄「やっとドンパチできるのね!腕が鳴るわ!」
衣笠「またサーヴァント?いったい何人いるのよ…」

人影は跳躍し、月を背に突っ込む。その手には何らかの得物が握られていた。
湖「■■■■■■■■■■■ーーー!」
大和「皆さん、警戒を!」
長門「ぬぅっ!」
人影―――霧に覆われフルプレートに身を包んだ騎士は着陸した後、正面にいた長門に斬りかかった。
長門は日向から借り受けた軍刀で迎え撃つ。
長門「な―――なんだと……!?」
互いの武器を噛ませ、相対する。瞬間、長門の顔は驚愕に包まれた。その騎士が持っていた武器は剣でも槍でもなく、ただの木の棒であったからだ。
湖「■■■■■■■■■■■ーーー!」
長門「うわっ!」
陸奥「長門、下がって!」
いくら戦艦とはいえ、狂戦士の膂力には勝てない。が、時間は稼いだ。
大和「皆さん、準備できましたね?全主砲、斉射!」
ズドンッ!ドドドドドドォン!!!
半円状に並んだ戦艦、巡洋艦の主砲が轟く。放たれた砲弾は石段諸共騎士を吹き飛ばしたように見えた。
加古「上っ!」
黒き騎士は砲弾の嵐を跳躍で回避。そのまま砲撃の硬直で動けない大和の上に着地した。
湖「■■■■■■■■■■■ーーー!」
大和「くっ、離れなさい!」
乗られた大和は騎士を振り払うべく暴れるも、ぴたりと張りついたように騎士は離れない。
そうしているうちに騎士が触れている部分から黒い光がが大和の艤装を侵食し、霧に包んでいく。
大和「何を……!」
叫びかけてふと気づく。霧に覆われた部分の機銃が動かない。いや、“自分の意に反して”まったく別な相手―――仲間を撃とうとしている。
そうして大和は気が付いた。この相手は自分を乗っ取ろうとしている、と。
大和「皆、早くこいつを撃ちなさい!私ごと!」
そうこうしているうちにすでに大和の艤装の三分の二を乗っ取った。制御下に置いた主砲は仲間に砲口を向ける。
長門「すまん大和!全砲門、開――――――」
湖「■■■■■■■■■■■ーーー!」
間に合わなかった。大和の主砲は砲弾を“連射”し、近くにいた艦娘を薙ぎ払う。本来戦艦の主砲は連射など到底できるようなものではない。
しかしそれを可能にする方法がある。『
騎士は徒手にて死せず』。これは黒い騎士――――バーサーカーが武器と認識できるものは何であれ彼自身の宝具となる。なにせただのチャフやフレアが焼夷弾に改造されるのだ、この程度の改造など朝飯前でしかない。
大和「やめろおおおおおおおおおおっ!!!」
最後の力を振り絞って大和が叫ぶ。しかしもう遅かった。すでに戦艦大和の全武装及び機関は全てバーサーカーの制御下に置かれていたのである。
~その頃~
摩耶「へへっ、今日のあたしは調子いいな!」
射撃の効果は想像以上であった。位置によってはセイバーはレーベとマックスと相対すると弱点である背中を晒してしまうため、位置取りに注意せねばならず牽制としては上々のものがあったのである。
高雄「効果は上々みたいね」
摩耶「おう!」
愛宕「このまま順調にいけばいいわね~」
が、その状態は長くは続かなかった。
ドォン!!摩耶「なんだ!?」
「■■■■■■■■■■■ーーー!」→