一方、鎮守府執務室…

夕張「っ……こんなことって…」

艦娘達は奮闘していた。局地的には善戦と呼べる戦場も有るには有った。が…

睦月「も、もう見てられないのです!」
弥生「しっかりして。私たちの分も、彼女たちが頑張っているのだから」

大淀を経由して伝えられる映像が語るのは、明らかな劣勢。

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ジーク『どうやら援軍は来ないようだな。ぬか喜びか』
Bis『ぐ……うぐ……』

這い蹲り、背中を踏み敷かれるビスマルクの姿。

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白『手詰まりですか…もう少しやると思っていたのですが』
雲龍『く…みんな、私ごとこいつを!』
白『やめておきなさい。貴女だけ蜂の巣になりますよ』

聖剣を両手に持った棍で防ぎ、組み敷かれながら叫ぶ雲龍。

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ナ『えーっ、戦艦ってその程度なの?張り合いがないなあ』
金剛『シィット!!せめて、榛名と霧島も動ければ…!!』
比叡『これが夢なら覚めてーっ!』

トランプ兵と一進一退の膠着状態に陥った金剛姉妹と天龍。龍田は声を出さず、既に気を失っているように見える。

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愛宕『ぱ、ぱんぱかぱーん!!』

ドッ!ドッ!

鳥海『ーっ!!』

ドッ!ドッ!

摩耶『クソが!3号砲で傷一つ付かねえなんて!』
高雄『っ!来るわ!!』

『■■■■■■■■■■■■ーーーっ!!』

ガガッ!!

カメラの視界が急激に乱れ、地面を映し出して静止する。バーサーカーの攻撃による風圧で、偵察機が吹き飛ばされたためだ。

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善戦といえる戦場も、敵の動きを止めるために健在な艦娘全てが関わってやっとである。即ち、今動ける戦力は極僅かにすぎない。

間宮「これでは…最早不知火さん達が上手く敵本拠地を見つけてくれることに賭けるしか…」

パタン。

映像を映し出したタブレット端末を机上に置き、提督は立ち上がる。しかし、それは決して惨状を見兼ねてのことではなかった。

「龍鳳たちをここへ……我々も出る」


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