ガキィン!
川内「つぅっ!」
主砲と見えぬ武器が交差する。放たれる砲弾は空を切り、見えぬ武器は確実に川内の体を切り刻む。
川内「まだまだ!」
主砲を連射して距離を取り、再び向き直る。
川内「いやー、厄介だねその武器!見えない剣ってさ!」
青「さて、どうかな。槍かもしれぬし槌かもしれん、いやもしかしたら弓なんてこともあるかもしれんぞ?」
川内「言うねぇ、剣士さん!」
言うが早いか主砲を連射するもすべて叩き落されてしまった。
青「…………」
川内(いやー…真正面から戦っても勝てないね、あれ。万全の状態でも無理かも。さてさて、どう攻めるべきかな…)
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白露「あ、当たって!」
時雨「させない!」
残った姉妹が一丸となってランサーを止めようとし、狙われた村雨は回避に専念する。
犬「はん、お遅えよッ!」
ゴドンッ!
強烈な打撃が村雨を襲う。衝撃で弾き飛ばされるも主砲を盾にして直撃は防いだ。
村雨「っく…まだいけるわ!」
五月雨「行きます!」
弾幕を張るも当たらない。何せ狙いを定めようとする間に全く別の場所に移動してしまうのだ。有体に言えば、まったくもってランサーの速度に追いついていないのである。
犬「おいおい、何処狙ってんだ?」
五月雨(速い…速すぎる!)
犬「そら、二人目だッ!」
一瞬の隙を突かれ、強烈な衝撃が五月雨の頭を襲った。
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『落ち着け、セイバー』モ「チッ、言われなくてもわかってるよ!」
状況を見かねたマスターからの念話に悪態をつく。
モ「ハァッ!!」
筑摩「くぅっ…」
熊野「お返しですわ!」
モ「当たんねえよ、そんなもの!」
筑摩「ハァ…ハァ…」
利根「ほら、しっかりするのじゃ」
筑摩「ね…姉さん…」
先ほどまでの大振りな攻撃ではなく、セイバー本来の荒々しく鋭い攻撃が彼女らを襲う。
先ほどまでセイバーに狙われていた筑摩は全身にやけどを負い、息も絶え絶えの状態になっていた。
モ「次はお前だ!」
北上「私だってそう簡単にはやられませんよっと!」
セイバーが突貫し、その後を他の艦娘の弾幕が続く。北上自身も弾幕を張りつつ距離を取ろうとする。が、すぐに追いつかれてしまった。
北上「く―――――うわっ!」
それでも距離を取ろうとしていたが、運悪く滑って転んでしまう。
大井「北上さん!」
モ「はん、肝心なところで運に見放されたな!」
セイバーの剣が、北上の肩を貫いた。
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