カ「俺は――――――いや。お前たちはよく戦った。同じ戦士として、その覚悟に敬意を表する」

ランサーは動かなくなった四人を岸まで運び、霊体化して姿を消した。
次の戦場に向かうために。


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――――――工房地下、座敷牢

此処には青葉と升黒蛮、そして捕えられ艤装を没収された升黒艦隊の艦娘、総勢五十九人が幽閉されていた。

升黒「クソッ!クソックソッ!助けろよお前ら!役立たずめ、今までだれが飯食わせてやっていたと思ってんだ!?ええ?おい!なんとか言えよ!」

八つ当たりで怒鳴り続ける升黒蛮を尻目に、別の牢では捕えられた升黒艦隊の艦娘達が恐怖で震えながら座っていた。

皐月「ボク達…どうなるのかな?殺されちゃうのかな…怖いよ……」
羽黒「大丈夫です。きっと、みんなが助けに来てくれますから…」
曙「しっかし、あのクソ提督……見下げ果てたわ」
金剛「……提督………」


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―――――――冬木市沖の海上

大淀「大型船団がこちらに向かってきています!おそらくは―――ライダーだと思われます!」

その声に弾かれるように空を見る。見えたのは夜の闇に隠れ空を進む大艦隊。

伊勢「ついにこっちにも現れたわね!」
日向「分かっている。力みすぎるなよ」

ラ「よぉ艦娘共!楽しい楽しい海戦の始まりだ!」
ラ「野郎ども!砲撃開始だ!」

ライダーの大砲が次々と砲撃を開始し、艦娘は回避行動をとりこれをかわす。お返しとばかりに砲撃を行うもあまり効果が無い様だった。

球磨「全然効いてないクマ!?」
伊勢「ライダーがいる旗艦を撃ち落とせば……!」

ラ「アタシがどこにいるって!?」

伊勢「え?―――うわっ!?」

突如後ろに現れたライダーが伊勢をすれ違いざまに斬りかかる。どうやら上空の艦隊に目が言っている隙に小舟で降りて背後に回ったらしい。

ラ「この程度で怯んでくれるなよ?まだまだ夜は長いんだからなぁ!」


_vs_magus_12-5