立ち上る水柱を目くらましにしつつ、夕張率いる護衛の水上艦娘が砲よ壊れろとでも言うかのようにあらん限りの弾を叩きつける。が―――
カ「……」
メ「……これでは、私達を倒すことは叶いませんよ?」
ランサーは黄金の鎧で砲弾を弾き、
ライダーは跳躍で回避した。
カ「もう一度だけ警告する。―――この海域より立ち去るがいい」
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―――――――工房地下・座敷牢
金剛「………」
捕えられてどれほど経ったのだろうか。ここの魔術師を相手に戦っているというほかの鎮守府の仲間たちはどうなったのだろうか。―――自分たちの
鎮守府と夜は戦えないために残った仲間は、どうなったのだろうか。
皐月「………」
何もできずに時間だけが過ぎていき、嫌な考えばかりが増えていく。どうやら升黒提督は叫び疲れたらしく、座敷牢は静寂に包まれていた。が、不意にその静寂は破られた。
魔「あら、つまらない。もう叫んではいないのね」
二人分の足音を響かせながら歩いてきた魔術師と
その従者は、升黒旗下の艦娘が閉じ込められている牢の前で足を止めた。
金剛「……何か、用デスカ?」
魔「従順なのね。抵抗してもいいわよ?ねじ伏せるけど」
「キャスター」魔「ええ、分かっていますわマスター。さあ、働いてもらいましょうか」
金剛「何、を――――――」
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大淀「これより西に向かい、提督を救出します!」
球磨「提督の艦隊は今どこにいるクマ?」
大淀「おそらくは鎮守府沖の外洋です」
日向「遠いな…間に合えよ……!」
冬木沖に展開していた艦隊は急いでこの海域から離脱するべく全力で大海原を走る。
ある程度航行した後、彼女らは自分たちと並行して走る光に気が付いた。
明石「あの光…まさか、艦娘?」
日向「伊勢!」
伊勢「分かってる!見張り妖精、急いで確認して!」
艤装の中にいる妖精たちが小さな望遠鏡を使って確認を始める。深夜帯のため確認に少々手間取ったが、間違いなく艦娘であることは確認できた。
伊勢「間違いないわ!艦娘よ!」
大淀「おかしいですね。今日冬木沖を通る予定は聞いていないのですが…」
多摩「とりあえず話を聞いてみないと始まらないにゃ」
球磨「もしかしたら逃げ出してきた艦娘かもしれないクマ」
明石「それなんですが…」
日向「どうかしたのか?」
明石「あのですね、先ほどから何度も無線通信を試みたんですが、相手が応答しないんです」
伊勢「怪しいわね。でもあってみないとわからないことが多すぎる。行きましょう」
接近を決めた彼女らは怪しみつつも確認を取るために近づいていく。五百m、四百m……そして百メートルにまで近づいた瞬間。
突如、轟音と共に水面が爆発した。
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