ズバァッ!!

大淀率いる艦隊の中央で、突如爆発した水面。幸運にも直撃は回避されたが、続いて雨霰と降り注ぐ砲弾に、思わず面々は浮き足立つ。

伊勢「な、何!?」
日向「左舷、攻撃されている!奴等、我々を敵と勘違いしてるぞ!!」
初雪「発光信号、送ります――『ワレ友軍ナリ、応答セヨ、ワレ友軍ナリ』」

ドッ!!ドッ!!

多摩「攻撃が止まないにゃー!」
球磨「どうなってるクマ!?」

勢いを増して降り注ぐ砲撃。20隻はいようかという艦娘の大艦隊は、同じ艦娘に向けて、情け容赦なく攻撃を浴びせかけてくる。漸く視認できるようになったその表情は、どこか虚ろで不気味であった。と、大淀が何かに気づいたように叫んだ。

大淀「この識別信号は――升黒司令部の艦隊です!」
日向「何だとっ!?行方不明だったはずの…まさか!」
伊勢「敵に操られてるっていうの!?」

ドッ!!ドッ!!

球磨「右舷に敵艦だクマー!!」
望月「球磨さん、敵は左!」
球磨「違うクマ!挟まれたクマ!!」
多摩「ニャーー!?」

右舷にも、左舷と同数、20余隻の艦隊が迫っていた。その先頭、升黒艦隊の金剛が構えた主砲が不気味に閃く。

望月「初雪っ!!」

ゴッ!!

伊勢「っつ~~…」

初雪を狙った砲弾は、伊勢の裏拳によって弾き返された。拳を痛そうに振りながら、伊勢は問いかけた。

伊勢「マズイよこれ、どうすんのさ日向?」
日向「どうするって…強行突破しかあるまい!大淀!」
大淀「ええ、最大戦速、複縦陣で突っ切ります!」

航行速度の変化を察知して、升黒艦隊の面々も行く手を塞ごうと進路を変える。それを見た日向は、苦々しげに呟いた。

日向「お前たちには気の毒だが、少し痛い目を見てもらうぞ――撃ち方用意…放て!!」


_vs_magus_17-2