モ「さて……最後はオマエ一人だな」
北上「くぅ……」
『氷の
闘技場』を得てからの甲冑のセイバー=モードレッドは圧倒的だった。熊野、鈴谷が立て続けに斬り飛ばされ、水上機を交えた弾幕を仕掛けた利根・筑摩も脱落。その隙に肉弾戦を仕掛けた大井・木曾も、剣すら使わず捻じ伏せられた。そして今、北上は闘技場の真ん中で胸倉を掴み上げられていた。
北上「モード……レッド…」
モ「ん?……ああ、『父上』の真名がバレたのか」
北上「親を裏切ってまで王位に就きたがったくらいだもんね…女呼ばわりされて怒るわけだ」
負け惜しみに対して、最早モードレッドは逆上することはなかった。ただ怒りを掴み上げる右手に込める。
モ「口の利き方に気をつけろよ?オレは別に王位が欲しかった訳じゃない。ただ――」
北上「……『ただ』?」
モ「フン、これから斬る奴に語ることでもねえ……じゃ、オネンネしな」
剣を握る左手に、『赤雷』の紅い輝きが満ちる。北上が目を閉じたその時……
グラグラッ!
モ「ムッ!何だ!」
足元の『氷の闘技場』が、何かに押されたように大きく揺れ動いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夕雲「皆さん!ここが踏ん張りどころですよ!!」
「「「おおーっ!!」」」
グラッ!!
『氷の闘技場』の外側……未遠川河口。そこにはアーチャーの固有結界から復帰した駆逐艦を中心とする十余人の艦娘たちが集まり、河口を塞ごうという大きさの氷の塊を、力一杯押し続けていた。
綾波「これをどけなきゃ、青葉さんが帰れません!」
グラッ!!
またも氷は大きく揺れる。しかしその位置を変えることはない。
磯波「絶対に……絶対に動かしてみせます!」
「「「おおおーっ!!」」」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
モ「ち……うぜえ……!」
舌打ちをするモードレッドに、北上は吊り上げられたまま、何故か同意してみせた。
北上「ああ〜やっぱそう思う?駆逐艦ってうざいよねえ。けど……それがアイツらの強さだよ!!」
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