清霜「うううううう…う〜ご〜けえええええ!!!」
早霜「ぬううううう!!」
残された燃料をここで使い切ろうと言わんばかりに、渾身の力で氷を押す。しかし、氷は動かない。何かに固定されているのか、揺れを与えることはできても、位置を動かすことができないのだ。逆に、一旦動き出せば、彼女たちの力でも氷を移動させることはできそうだった。
敷波「諦めんな!水雷魂、見せてやれ!!」
「「おおおーっ!!」」
グラグラッ!!
巻雲「くうーっ、あとちょっとなのにーっ!」
悔しさに歯噛みする巻雲。と、その背後から声を掛ける者があった。
「オレの力が必要かい?」
巻雲「天龍!」
無事を喜ぶ面々に、まだ早いぜと制止する天龍。その左手には天龍の愛刀が、右手には龍田の長刀が。その意味を察した面々は声を失う。が、天龍は気にするな、と頭を振る。
天龍「いいか、俺が突っ込んだら力一杯押せ!」
言って、2刀を突きの形に構える。
天龍「龍田……お前の力、貸してくれよな!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
モ「ちっ……次から次へと…!」
北上を吊り上げたまま、天龍らのいる側を睨み付ける。――と。
グワアアアンッ!!
北上「へへっ……」
モ「動かした…だとっ!?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
天龍「へっ……上出来じゃねえか……」
ゆっくりと遠ざかって行く『氷の闘技場』を眺めながら、天龍は呟いた。魔力で強化された武器を渾身の力で叩き付けた天龍は、その反動をもろに喰らって、既に動けなくなっていた。
天龍「その辺の砂浜にでもひっくり返して、袋叩きにしてやんな…青葉のこと、頼んだぜ……」
バシャッ
仰向けに倒れた天龍は、何もなくなった河口から、波に任せてどこへともなく流れて行った。
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