金剛、比叡、榛名がライダー相手に苦戦している間霧島は単独でランサーを相手取り奮戦していた。
エ「ほらほら、もっと気張りなさいな!」
霧島「オオオオオオオォォォォォォォォォォォ!」
早い段階で砲撃が通用しないと理解した霧島は木曾から投げ渡された刀を使い戦っていた。しかし所詮は付け焼刃、さらに基本的な身体能力の差と槍と刀のリーチの差により自分が圧倒的不利で追い詰められていることは霧島自身理解していた。
突き、薙ぎ払い、打撃。ランサーは槍の特性を存分に生かしながら霧島を痛めつける。対し霧島は多大な傷を負いつつもこれを凌ぐ。霧島はランサーが全力を出さず、自分をゆっくりと追い詰めていこうとしていることに気が付いていた。
霧島(だが、それでいい!このまま時間を稼ぐことができたら……!)
だがそれでいいと彼女は心の中で笑う。なぜならば、彼女にとってランサーを打倒すことではなく、味方が上陸を終えることこそが勝利なのだから。
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赤城「上陸を急いで!時間は無いわ!」
冬木港から新都に展開する第二部隊は急ぎ上陸を進めている。が、海上では何の苦にもならない艤装が陸上では少なからず枷になり、予定よりも遅れていた。
大和「第一、第三部隊は先行します!後ろは気にせず全力で駆け抜けなさい!」
その横を第一、第三部隊が駆け抜けていく。仲間を死地に残していくことに一抹の罪悪感と、大きな信頼を感じながら。
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~工房~
狐「ご主人様、冬木の港で始まったようです」
「―――――――――――――」
狐「ええ、分かっていますとも。では不肖タマモ、張り切ってやらせていただきましょう!とう!」
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