大和「皆さん上陸は終わったようですね。これより冬木大橋を渡って深山町に向かいます」
大和率いる第一部隊は深山町に向かうために、急いで冬木大橋を渡っていた。
武蔵「ああ、急がねばならない。死地に残してきた仲間たちのためにもな」

陸奥「…………」
長門「陸奥。さっきから何度も振り返っているが、どうした?」
陸奥「いや、なんていうか…嫌な予感がするのよ」
長門「嫌な予感?」

陸奥「ええ。――――――あら?今、ちょっと光ったような気が――――――」

陸奥「皆、伏せなさい!」
陸奥の警告に弾かれたように伏せた、瞬間。

放たれた魔弾は、四キロの距離を一瞬で駆け抜け、

橋に着弾、炸裂した。
大和「あっ、ぐぅ…。皆さん、損害は!?」
狙撃兵による射撃は橋にクレーターを作り、欄干を吹き飛ばしていて最早砲撃と言ってもおかしくない一撃だった。
武蔵「我々は何とかなった、だが…」
能代「阿賀野姉が、阿賀野姉が…」
阿賀野「私は大丈夫。まだ、何とかなるわ…」
阿賀野は先の爆発に巻き込まれ、大きな損傷を受けていた。贔屓目に見てもギリギリ中破、というところだろう。主砲ももう三分の一程度しか動かない。
だが、彼女の眼はまだ死んではいない。まだいける、まだ戦えると言外に叫んでいた。
大和「偵察機は!?」
衣笠「もう飛ばしています!――――――見つけた!」

衣笠「大きな弓を持った男性…間違いありません!アーチャーです!」
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