天馬の突撃を避け、返す刀で機銃の嵐を浴びせる。が、あまり損害を受けたようには見えない。そもそも天馬は本来そう強力な幻想種ではない。だが、この個体は神代より存在し続けており護りに関しては既に竜種と同等にまでなっている。
神通「く…当たれっ、当たれ……!」
メ「当たるわけないでしょう。ほら、こういうのはどうです?」
神通「な――――――」
四度目の突撃を回避しようとした瞬間、神通の体が鎖にからめ捕られ宙に吊り下げられてしまう。そしてそのまま空を駆け、宙づりになった神通を振り回していた。
神通「く、ぅ―――」
そのままの体制で背後から狙い撃とうとするも、四方八方に振り回されてそれもおぼつかない。そして神通が気が付いた時には、雲にも届こうかという高空にいた。
神通「こんな所まで連れてきて、一体―――まさか!」
神通の考えを肯定するように天馬は一直線に急降下を始める。
神通(私を地面に叩き付けるつもりなの!?)
いかな艦娘とはいえ、高度数百メートルの高空から地面に叩き付けられれば結果は一つ。
死ぬだけである。
神通(早く、早く止めなきゃ――――――)
焦る神通の眼には、ぐんぐんと迫る地上が写っていた。
~その頃の地上~
那珂「大変、神通ちゃんが…!」
地上組も神通の状態を理解していた。が、到底助力できる状態ではない。
エ「アッハハハハハハハハハハハハハハ!!!ホラ、ホラ!仲間を助けるんでしょう!?よそ見をしている余裕はないわよ!!!」
那珂「ぅあっ!」
川内「おっと!」
竜の剛腕で振るわれる槍を間一髪のタイミングで回避する。
金剛「させないワ!fire!!」
比叡「私も!続きます!」
返す刀で戦艦の主砲が吠えるも、まったく堪えてはいない。
エ「何?何今の、豆鉄砲?全然効かないわ!」
金剛(まずい、まずいデス。こちらでまともに戦えるのは三人、それも全員満身創痍。対して敵は対して傷を負ったようには見えないうえに、攻撃はますます苛烈になるばかり)
金剛(扶桑からの通信も、この状況でうまく合わせるのは正直かなり難しいでショウ)
金剛(考えたくはないデスが、全滅も覚悟しないといけないデスネ…)
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