須美と園子を先に送り、先生と二人になった帰り道。

考える。
自分は銀に何をしてやれたんだろうか。

そしてこれから先、須美と園子に対して何が出来るだろうか。

肝心な時に何もできない、勇者でない自分が。


……わからない。




安芸先生「……それは、難しい質問ね」

先生でも?

安芸先生「……ええ。私もそれを探している最中」

…………。

安芸先生「……「」くんは、「」くんにしか出来ない事をしてあげなさい」

自分にしか出来ないこと?

安芸先生「今まで通り二人の傍に居て、話をしたり、一緒に遊んだり」

そんな事……

安芸先生「「」くんにしか出来ない事よ」


安芸先生「誰にも話せないお役目を知っている、同年代の友達」


安芸先生「きっと嬉しかったはずよ。鷲尾さんも乃木さんも、三ノ輪さんも」




安芸先生「……三人の傍に居てくれてありがとう、「」くん」


決意10