告別式の日。

名の有る大赦の家や、三ノ輪家に縁の者が通された部屋。
大人達の話し声が聞こえる。


「神樹様のお役目で逝けるとは、誇らしいじゃないか」

「今後、三ノ輪家は莫大な援助を得られる。最後に孝行が出来て銀も幸せだろう」

「銀ちゃんは英霊になられたのよ。羨ましい事だわ」






園子に握られた手を、自然と握り返す。


式が、始まろうとしていた。


決意4