(暖かな昼頃、この屋敷に住まう主人達が行動をしだす
一番始めに会議室から出てきたのは毛利輝元さま、彼は本邸に居を構えており、若く…女人顔負けの長く艶やかな黒髪の持ち主だ)
輝元「くーっ!
漸く大殿の長話が終わりました!
年寄りの話は長いったらありゃしませんね!奥さん」
(いつものように一言多い事を言いながらカップに入ったミルク多めの珈琲に息を吹きかけ冷ます姿は青年のようではあるがれっきとした年上だ
そんな彼の肩を叩くのは彼の父親である毛利隆元さま長い前髪と…父親譲りの柔らかく真っ黒な癖っ毛が特徴的だ)
隆元「ち、父上は毛利家の事を思って言っているんだよ輝元……
もう少しちゃんと話を聞かないと…」
輝元「だからといって長すぎです!
あんなの眠れと言ってるようなものですよ!」
(宥める隆元さまを見ながら扉から出てきたのは吉川家に養子入りした吉川元春さま、その後ろをゆったりとした足取りで歩くのは…老後の生活を楽しんでおられる元毛利家当主…毛利元就さまだった
手に持ったブラック珈琲を飲んでは此方を見ると彼はへにゃりと柔らかな笑みを浮かべた)
元就「やぁ奥さん
今日も美味しい珈琲をありがとうね、おかげで目が覚めたよ
ああ、そうだ…お茶菓子を貰ったんだけど食べるかい?」
元春「父上、またそうして餌付けをしていては隆景に恨み言を言われますよ」
元就「おや、それはこわいねえ」
(元就さまはへらりと笑うと飲み終えたカップを持っていた盆の上に乗せてきた)
元就「……今日もお勤め頑張ってくれ
ああ、そうだ…客室は開いてるかい?少し休んでいきたいんだけど…」
??「二階の客室なら開いていますよ、父上」
(コツンと革靴を鳴らし、悠々と歩いてきたのはこの屋敷の持ち主、小早川隆景さま
スーツ姿のご主人様は独身で…この大きな屋敷に私と二人で暮らしている
時々…毛利家の方々が様子見なのか泊まりにはきたりするが基本的には二人暮らしだ
…そんなご主人様には困ってしまう……
事がある)