(少年はぼんやりとスマホロトムを見つめる
耳に付けたイヤホンから聞こえる音に合わせてはとんとん、と人差し指を動かした。

一緒に旅に出た友人とは別行動をしていて目の前の席は空席、話す相手がいない時だけ少年は内に秘めた落ちついた一面を見せる

キラキラとした兄に似た黄金色の目は柔らかに輝き、瞳が夢中になっているのは別地方のポケモンについてのニュースだった。)



………………なんだか悲しいニュースばかりだぞ


(ぷつ、と電源を落とすとふいに考える未来のこと
出発する前は手からこぼれてしまうほどに沢山あったキラキラ輝いていたもの、それらは旅をしている内に少しずつ集まって塊になりかけている。

答えは定まっていそうなのに、出発した時の自分が見つめ返してくるような気がして輝きの形はまだ少し歪だった。)



(Ra)
そっか、16歳には手を出せないな…